「公爵と百万ポンドの花嫁」「侯爵と仮面舞踏会の花嫁」 ジュリアン・マクリーン [その他出版社]
「公爵と百万ポンドの花嫁」
欠点なしヒロインも欠点なしヒーローもあまり好みではないんだと改めて感じた作品でした。
結婚するまでの前半はフワフワした感じで話が進んでいきます。
実際二人とも一目惚れの中、オーソドックスな英国上流階級の社交界と求婚が楽しめます。
後半の結婚後のすれ違いもステレオタイプな愛を認められないヒーローと前向きに耐えるヒロインで、分かりやすい展開。
最後は全てが丸く収まってのハッピーエンドで、軽い気持ちでヒストリカルロマンスを楽しみたい時にはいいじゃないでしょうか。
ただ、ヒロインの台詞の訳仕方がとって微妙ーー;
何だか気持ち悪いのです。
それが気になって気になって……微妙にソフィアが好きになれなかった。
「侯爵と仮面舞踏会の花嫁」
この話、嫌いじゃないです。
前作は予定調和な感じがあったけど、今回はオーソドックスなストーリーの割に話の展開が読みにくい所もあって、楽しく読めました。
シーガ―の捻た所も、この作品が好みだった点かな。
28歳という若さに見合った無軌道で無責任な行動と思考だったと思う。後数年したら彼の精神状態も落ち着くんだろうなあと思わせるし、作品の中でしっかり成長していく所が良かった。
結構ヒロインの衝動的で無分別なあたりはどうでも良かった。まあ、私の好みのヒロインではないのは確かだけど、口調ほどには気にならなかったので。
そして何気にいい味出していたのが、ジェイムズだったりして……。
傲慢さもなくなり、落ち着いたいい男になったなあって感じ。
過去の自分に重ねてるんだろうなあと思わせるシーガ―に対する態度がとても良かったわ。
しかし、英国作家があまりアメリカ人女性を主人公にした話を書かないの同様、米国・カナダ作家は英国貴族とアメリカ人女性というカップリングが好きだよなあ。
話の内容でどこの作家かすぐに分かるよね。
さてこの作品、三女アデルがヒロインの話、ジェイムズの妹リリーの話、親友のウィトビ―伯爵の話とスピンが続いているようですが、邦訳はないんだろうなあ^^;
まあ、無理して読みたいというような作品でもなかったけどね。
ジュリアン・マクリーンはそれよりも「ハイランダーにとらわれて」のシリーズの方が気になる。
欠点なしヒロインも欠点なしヒーローもあまり好みではないんだと改めて感じた作品でした。
結婚するまでの前半はフワフワした感じで話が進んでいきます。
実際二人とも一目惚れの中、オーソドックスな英国上流階級の社交界と求婚が楽しめます。
後半の結婚後のすれ違いもステレオタイプな愛を認められないヒーローと前向きに耐えるヒロインで、分かりやすい展開。
最後は全てが丸く収まってのハッピーエンドで、軽い気持ちでヒストリカルロマンスを楽しみたい時にはいいじゃないでしょうか。
ただ、ヒロインの台詞の訳仕方がとって微妙ーー;
何だか気持ち悪いのです。
それが気になって気になって……微妙にソフィアが好きになれなかった。
「侯爵と仮面舞踏会の花嫁」
この話、嫌いじゃないです。
前作は予定調和な感じがあったけど、今回はオーソドックスなストーリーの割に話の展開が読みにくい所もあって、楽しく読めました。
シーガ―の捻た所も、この作品が好みだった点かな。
28歳という若さに見合った無軌道で無責任な行動と思考だったと思う。後数年したら彼の精神状態も落ち着くんだろうなあと思わせるし、作品の中でしっかり成長していく所が良かった。
結構ヒロインの衝動的で無分別なあたりはどうでも良かった。まあ、私の好みのヒロインではないのは確かだけど、口調ほどには気にならなかったので。
そして何気にいい味出していたのが、ジェイムズだったりして……。
傲慢さもなくなり、落ち着いたいい男になったなあって感じ。
過去の自分に重ねてるんだろうなあと思わせるシーガ―に対する態度がとても良かったわ。
しかし、英国作家があまりアメリカ人女性を主人公にした話を書かないの同様、米国・カナダ作家は英国貴族とアメリカ人女性というカップリングが好きだよなあ。
話の内容でどこの作家かすぐに分かるよね。
さてこの作品、三女アデルがヒロインの話、ジェイムズの妹リリーの話、親友のウィトビ―伯爵の話とスピンが続いているようですが、邦訳はないんだろうなあ^^;
まあ、無理して読みたいというような作品でもなかったけどね。
ジュリアン・マクリーンはそれよりも「ハイランダーにとらわれて」のシリーズの方が気になる。
タグ:オーロラブックス
「いとしの伯爵と秘密のひとときを」エリザベス・ボイル [その他出版社]
大好きな作品です。
何回読んだか分からないほど、何度も読んでます。
パラノーマルで何でもありのご都合主義ストーリーなのにね^^;
私がこんなに読み返す作品は珍しいです。
実は話の三分の二はあまり好きではありません。
このストーリーの大部分を占めているのは別世界(?)での話です。
ヒロインは奔放な高級娼婦だし、ヒーローは貧乏放蕩貴族だし、娼婦と放蕩者が愛を育んでいく話だし、全く面白くない。
いや、話は面白いんだけど、この部分の設定が私好みではないということね。
それが、元の世界に戻った所から、雰囲気ががらりと変わります。
内気なシャーロットが、地味なオールドミスから華やかな令嬢ロッティに変わって行くのが面白いし、超堅物で退屈と家族に言われるセバスチャンが、シャーロットに理性が働かなくなっていくのが楽しくて仕方がない。
別世界の記憶はないんだけど、無意識に刷り込まれた習慣や感情を身体が覚えていて、シャーロットと会うとついそれが出てしまうことに思わずにやついてしまいます。
シャーロットにメロメロなのに堅苦しい自分の殻を打ち破れず、それでも無意識に彼女に手を出さずにいられず、悶々としてるセバスチャンと、そんなセバスチャンを誘惑しまくる小悪魔シャーロット^^
小悪魔系のヒロインって苦手なんだけど、シャーロットの場合、元々が地味で内気なオールドミスだし、小賢しさが全部必死さの裏返しで、背水の陣で無茶してる所があって、冷や冷やしながらも安心して読めるという不思議な魅力がありました。
現実世界に戻ってからのページ数が少なくて、もうちょっとこの二人を読みたいと思ったぐらいですが、この長さが丁度いいんだろうな。
戻ってからの一日でほとんど話がまとまってるし。山場は初日の図書室のシーンだろうしなあ。
何がこんなに私を惹きつけるのか、とにかく面白くて何度も読んでしまう作品でした。
この作品はロックハーストとハーマイオニーの続編があるんですが、オーロラブックはロマンス小説の刊行を止めているので残念ですね。
邦訳本はないけど、コミックで出すという荒業を使ってる作品があるので、版権を持ってる出版社の都合何だろうなあと思います。
エリザベス・ボイルの他シリーズの続きも邦訳本で読みたいのですが、無理っぽい気がする
最後に一言。
セバスチャンは伯爵家の跡継ぎでトレント子爵であって、まだ伯爵ではない。タイトルに偽りありすぎだろ
何回読んだか分からないほど、何度も読んでます。
パラノーマルで何でもありのご都合主義ストーリーなのにね^^;
私がこんなに読み返す作品は珍しいです。
実は話の三分の二はあまり好きではありません。
このストーリーの大部分を占めているのは別世界(?)での話です。
ヒロインは奔放な高級娼婦だし、ヒーローは貧乏放蕩貴族だし、娼婦と放蕩者が愛を育んでいく話だし、全く面白くない。
いや、話は面白いんだけど、この部分の設定が私好みではないということね。
それが、元の世界に戻った所から、雰囲気ががらりと変わります。
内気なシャーロットが、地味なオールドミスから華やかな令嬢ロッティに変わって行くのが面白いし、超堅物で退屈と家族に言われるセバスチャンが、シャーロットに理性が働かなくなっていくのが楽しくて仕方がない。
別世界の記憶はないんだけど、無意識に刷り込まれた習慣や感情を身体が覚えていて、シャーロットと会うとついそれが出てしまうことに思わずにやついてしまいます。
シャーロットにメロメロなのに堅苦しい自分の殻を打ち破れず、それでも無意識に彼女に手を出さずにいられず、悶々としてるセバスチャンと、そんなセバスチャンを誘惑しまくる小悪魔シャーロット^^
小悪魔系のヒロインって苦手なんだけど、シャーロットの場合、元々が地味で内気なオールドミスだし、小賢しさが全部必死さの裏返しで、背水の陣で無茶してる所があって、冷や冷やしながらも安心して読めるという不思議な魅力がありました。
現実世界に戻ってからのページ数が少なくて、もうちょっとこの二人を読みたいと思ったぐらいですが、この長さが丁度いいんだろうな。
戻ってからの一日でほとんど話がまとまってるし。山場は初日の図書室のシーンだろうしなあ。
何がこんなに私を惹きつけるのか、とにかく面白くて何度も読んでしまう作品でした。
この作品はロックハーストとハーマイオニーの続編があるんですが、オーロラブックはロマンス小説の刊行を止めているので残念ですね。
邦訳本はないけど、コミックで出すという荒業を使ってる作品があるので、版権を持ってる出版社の都合何だろうなあと思います。
エリザベス・ボイルの他シリーズの続きも邦訳本で読みたいのですが、無理っぽい気がする
最後に一言。
セバスチャンは伯爵家の跡継ぎでトレント子爵であって、まだ伯爵ではない。タイトルに偽りありすぎだろ
愛しの伯爵と秘密のひとときを (オーロラブックス ボ 1-4)
- 作者: エリザベス・ボイル
- 出版社/メーカー: 宙出版
- 発売日: 2009/11/10
- メディア: 文庫
「麗しのプリンセスとくちづけを」「琥珀色の夢をあなたと」 アン・グレイシー [その他出版社]
「麗しのプリンセスとくちづけを」(デビル・ライダーズ 1)
タイトルから地雷を踏みそうな予感がぷんぷん。
あらすじ読んで、やっぱりと思い、読むのを思い留まっていました。
アン・グレイシーの作品って、私にとっての地雷設定がたまにあります。でも、これって、残念なことにデビル・ライダーズの一作目なのよね^^;この後を読みたいので、ひとまず頑張って読んでみました。
ヒーローのゲイブはいい男です。伯爵家の三男で元軍人なので、高圧的ではあっても傲慢ではない。包容力があって、文句無しです。
問題は予想通りプリンセスであるキャリー。
プリンセスという立場の人って気が強くて、周りへの配慮のないキャラが多いけど、キャリーは子供を守らねばならないせいか、更にお姫様気質の欠点が強く出ているヒロインです。
鼻につくキャラで、好きになれない系のヒロインだということ。
キャリーのために立てた計画を、自分勝手な思い込みや視野の狭さから打ち壊して、周囲をピンチに陥れる女性です。
まあ、読んでてストレスの溜まること請け合いです。
更には、ストーリーや設定は良くあるオーソドックスなものです。
レンフル―家の兄弟の確執がゲイブ側から描かれているので、シリーズ物としては押さえておきたい一冊ですね。
これまで色々と抑えつけられていた皇太子のニコライが、ゲイブ達によって成長していく姿はほのぼのしてとっても良いです。
作品としては楽しく読めました。
ヒロインが苦手でなければ。
「琥珀色の夢をあなたと」(デビル・ライダーズ 2)
レンフルー家の異母弟ハリーがヒーローです。
ヒロインが前作よりもずっと好みです。物語は主人公二人ともの過去が痛々しくて、互いに背負っているものがつらい。
特にネルが現在進行形なので、彼女の謎が明らかになって行くのが読んでいるこっちも辛かった。
そして、そのネルを何処までも包み込むハリーが素敵です。
二回目に出会った時に直球でプロポーズした時点で、ハリーが思ってたのと性格が違うと感じ、次に会った時の再びのプロポーズ拒否にも腐らずただネルのためだけを考えていたことで、私が一途なハリーにメロメロでした。
三度目のプロポーズは大衆の前で誘拐し、ネルの逃げ場がなくなるなんて、それも衝動的にってところがドラマティックです。
ネルも、子供のことを隠すでもなく、正直に話す誠実な女性です。
中盤まではぐいぐいストーリーに引き込まれて行きました。
ただ、子供探しに入ると、ちょっと冗長かなあと感じました。
まあ、そんなすぐに見つかるはずがないし、徐々にネルが現実を受け入れて行く細かな描写は必要ですが、ちょっとだれちゃいました。
裏で進んでいたイーサンとティビーのロマンスが一種のカンフル剤になっていました。
ハリーがイーサンに手紙を送り、ティビーの誤解の手紙がイーサンに届いて、イーサンがティビーに会いに行くあたりがちょっとごちゃっとした印象を受けたのですが、あの最中にちゃんとハリーの依頼をこなしてる辺りが、イーサンって本当に有能だなあと感じてしまった。
最後は兄弟の確執もなくなり完全なるハッピーエンドです。
デビル・ライダーというよりレンフルー家シリーズみたいな感じになってますが、レイフやルークよりも、気になるのは兄ちゃんたちなんだよなあ。
タイトルから地雷を踏みそうな予感がぷんぷん。
あらすじ読んで、やっぱりと思い、読むのを思い留まっていました。
アン・グレイシーの作品って、私にとっての地雷設定がたまにあります。でも、これって、残念なことにデビル・ライダーズの一作目なのよね^^;この後を読みたいので、ひとまず頑張って読んでみました。
ヒーローのゲイブはいい男です。伯爵家の三男で元軍人なので、高圧的ではあっても傲慢ではない。包容力があって、文句無しです。
問題は予想通りプリンセスであるキャリー。
プリンセスという立場の人って気が強くて、周りへの配慮のないキャラが多いけど、キャリーは子供を守らねばならないせいか、更にお姫様気質の欠点が強く出ているヒロインです。
鼻につくキャラで、好きになれない系のヒロインだということ。
キャリーのために立てた計画を、自分勝手な思い込みや視野の狭さから打ち壊して、周囲をピンチに陥れる女性です。
まあ、読んでてストレスの溜まること請け合いです。
更には、ストーリーや設定は良くあるオーソドックスなものです。
レンフル―家の兄弟の確執がゲイブ側から描かれているので、シリーズ物としては押さえておきたい一冊ですね。
これまで色々と抑えつけられていた皇太子のニコライが、ゲイブ達によって成長していく姿はほのぼのしてとっても良いです。
作品としては楽しく読めました。
ヒロインが苦手でなければ。
「琥珀色の夢をあなたと」(デビル・ライダーズ 2)
レンフルー家の異母弟ハリーがヒーローです。
ヒロインが前作よりもずっと好みです。物語は主人公二人ともの過去が痛々しくて、互いに背負っているものがつらい。
特にネルが現在進行形なので、彼女の謎が明らかになって行くのが読んでいるこっちも辛かった。
そして、そのネルを何処までも包み込むハリーが素敵です。
二回目に出会った時に直球でプロポーズした時点で、ハリーが思ってたのと性格が違うと感じ、次に会った時の再びのプロポーズ拒否にも腐らずただネルのためだけを考えていたことで、私が一途なハリーにメロメロでした。
三度目のプロポーズは大衆の前で誘拐し、ネルの逃げ場がなくなるなんて、それも衝動的にってところがドラマティックです。
ネルも、子供のことを隠すでもなく、正直に話す誠実な女性です。
中盤まではぐいぐいストーリーに引き込まれて行きました。
ただ、子供探しに入ると、ちょっと冗長かなあと感じました。
まあ、そんなすぐに見つかるはずがないし、徐々にネルが現実を受け入れて行く細かな描写は必要ですが、ちょっとだれちゃいました。
裏で進んでいたイーサンとティビーのロマンスが一種のカンフル剤になっていました。
ハリーがイーサンに手紙を送り、ティビーの誤解の手紙がイーサンに届いて、イーサンがティビーに会いに行くあたりがちょっとごちゃっとした印象を受けたのですが、あの最中にちゃんとハリーの依頼をこなしてる辺りが、イーサンって本当に有能だなあと感じてしまった。
最後は兄弟の確執もなくなり完全なるハッピーエンドです。
デビル・ライダーというよりレンフルー家シリーズみたいな感じになってますが、レイフやルークよりも、気になるのは兄ちゃんたちなんだよなあ。
「月の光に魅せられて」「私を愛した吸血鬼」 テレサ・マデイラス [その他出版社]
「月の光に魅せられて」 テレサ・マデイラス (イソラ文庫)
帯も、あらすじも「ヒストリカル・ロマンス」となっていたので、疑うこともなく読み始め、序盤にヒーローのエイドリアンが吸血鬼と言われていても、全く用心すらせず、単に比喩的なものだと思い込んでいました。
ゴシックロマンスの雰囲気を出すための小道具の一つだと考えちゃったのです。
リージェンシーのヒストリカルロマンスなのは、間違いないですけども、どう転がるにしても、ミステリーか何かだろうと、勝手に思ってたのよね。
でも、主人公のトレヴェリアン子爵エイドリアンの職業が吸血鬼ハンターというのは……ちょっと、かなり予想外の展開だったかも。
まさかのパラノーマルだよーー;
それも半分以上過ぎてやっとそれが分かるという……なんだ、このもやもや感。
始めからパラノーマルと知っていれば違ったんだろうけど、事前知識なしに読んだので、騙された感が強くなってしまった。
まあ、主人公が人間なので、まだヒストリカルロマンスとして耐えうるけども。
次作は主人公が吸血鬼で、思いっきり続いています。
ロマンスは、妹のお相手に恋してしまうしっかり者の長女という王道ストーリーで、面白く読めました。
苦手なタイプのヒロインだけども、テレサ・マデイラスの作品はいつもそうだしね。感情移入しにくいのは仕方ないなあ。
「私を愛した吸血鬼」テレサ・マデイラス (イソラ文庫)
前作が終了した時、ジュリアンとポーシャのその後が気になりつつも、彼がヒーローだと完全なパラノーマルになってしまうので、かなり読むのを躊躇しました。
なんちゃってパラノーマルはまあいいのですが、ロマンス小説が完全にパラノーマルのジャンルに入ってしまうと、何でもありの世界になっちゃう気がしてちょっと苦手なのです。
でも、まあ、いつまでも積んでおくのも邪魔になるしなあと、思って読みました。
6年前の出来事で、これ以上ポーシャを傷つけないように彼女から逃げるジュリアンと、それでも一途に愛し続けてしまうポーシャが切ない。
しかし、愛していない振りをして背を向けてはポーシャの元に戻る、を繰り返すストーリー展開はちょっと苛々するし、ストレスも感じた。
その度に揺れるポーシャの気持ちにも感情移入しにくかった。
テレサ・マデイラスのヒロインとは、私相性が悪いんだよね。
話自体は面白いんだけど、ヒロインが何故か合わない。
ヒーローの苦悩は、まあ理解できるし、理性を失ってしまうけど最後の一線は踏みとどまれる所とかは私好みです。
吸血鬼物だから最後の一線が殺してしまうってことなんですけども。
色々丸く収まっての大団円はホッとしました。
帯も、あらすじも「ヒストリカル・ロマンス」となっていたので、疑うこともなく読み始め、序盤にヒーローのエイドリアンが吸血鬼と言われていても、全く用心すらせず、単に比喩的なものだと思い込んでいました。
ゴシックロマンスの雰囲気を出すための小道具の一つだと考えちゃったのです。
リージェンシーのヒストリカルロマンスなのは、間違いないですけども、どう転がるにしても、ミステリーか何かだろうと、勝手に思ってたのよね。
でも、主人公のトレヴェリアン子爵エイドリアンの職業が吸血鬼ハンターというのは……ちょっと、かなり予想外の展開だったかも。
まさかのパラノーマルだよーー;
それも半分以上過ぎてやっとそれが分かるという……なんだ、このもやもや感。
始めからパラノーマルと知っていれば違ったんだろうけど、事前知識なしに読んだので、騙された感が強くなってしまった。
まあ、主人公が人間なので、まだヒストリカルロマンスとして耐えうるけども。
次作は主人公が吸血鬼で、思いっきり続いています。
ロマンスは、妹のお相手に恋してしまうしっかり者の長女という王道ストーリーで、面白く読めました。
苦手なタイプのヒロインだけども、テレサ・マデイラスの作品はいつもそうだしね。感情移入しにくいのは仕方ないなあ。
「私を愛した吸血鬼」テレサ・マデイラス (イソラ文庫)
前作が終了した時、ジュリアンとポーシャのその後が気になりつつも、彼がヒーローだと完全なパラノーマルになってしまうので、かなり読むのを躊躇しました。
なんちゃってパラノーマルはまあいいのですが、ロマンス小説が完全にパラノーマルのジャンルに入ってしまうと、何でもありの世界になっちゃう気がしてちょっと苦手なのです。
でも、まあ、いつまでも積んでおくのも邪魔になるしなあと、思って読みました。
6年前の出来事で、これ以上ポーシャを傷つけないように彼女から逃げるジュリアンと、それでも一途に愛し続けてしまうポーシャが切ない。
しかし、愛していない振りをして背を向けてはポーシャの元に戻る、を繰り返すストーリー展開はちょっと苛々するし、ストレスも感じた。
その度に揺れるポーシャの気持ちにも感情移入しにくかった。
テレサ・マデイラスのヒロインとは、私相性が悪いんだよね。
話自体は面白いんだけど、ヒロインが何故か合わない。
ヒーローの苦悩は、まあ理解できるし、理性を失ってしまうけど最後の一線は踏みとどまれる所とかは私好みです。
吸血鬼物だから最後の一線が殺してしまうってことなんですけども。
色々丸く収まっての大団円はホッとしました。