HS-42「夜ごとの誘惑」　HS-51「夜は甘く妖しく」　HS-76「夜が来る前に」　クレア・デラクロワ：情けは人の為ならず：SSブログ

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HS-42「夜ごとの誘惑」　HS-51「夜は甘く妖しく」　HS-76「夜が来る前に」　クレア・デラクロワ　[HQヒストリカル] [編集]

クレア・デラクロワは「汚れなき薔薇」を読んでちょっと癖のある作家さんかな?と、実は敬遠しておりました
「汚れなき薔薇」が面白くなかったわけではなく、意外に面白かったのですが…内容に所々、え？そうくる？みたいな…つまり、レイプシーンがしっかり描かれてたので駄目な人は駄目だろうなって感じ
趣旨としては男の度量の在り方だったので、敢えてそのシーンを入れて、ヒーローがヒロインを包み込めるかって話にしたかったのは分かるんだけど…
最後に幸せな気分になりたいがため、ハーレクインを読んでいる身としては、そういう意味の重い部分があると最後に幸福感に酔えないというか…ハーレクインでなければ別にいいんですが、わざわざこれでそういうのを読まなくてもいいのでは、って気になってしまうんですよね
という、何だか読後感が微妙だったので読むのを躊躇ってたんです
でも、3冊揃ったので、読んでみました

「夜ごとの誘惑」
ファンタジーです。出だしから完全にファンタジーです
話の冒頭から設定は「アラジンと魔法のランプ」、ロマンスからラストお互いが想い合って呪いが解ける部分は「美女と野獣」かな
初っ端から魔女が出てきて、呪いにかけられ～とヒストリカル？と疑問を感じながら読み進めました
最初から最後までファンタジーです
ラストの落ちは序盤のヒロイン登場シーンで読めてしまいますが、実際にお互いが結婚した相手の素性を知ったシーンでは思わずにやにや笑いが出てしまいました
幸せな感じで、そういうシーンは好きです＊＾＾＊
一つを除いては完璧なハッピーエンドなので、読後感もいいです
その一つは「イヴはどうなった！！」なんですけどね、これは「夜が来る前に」を読んで納得です
でも、クインとの会話でちょっとでも話題にしてあげて欲しかったわ

「夜は甘く妖しく」
前作と打って変わって、普通の中世ヒストリカルでした
ヒロインが微妙かなあ。もう少し素直さがあれば良かったのに
面白くないわけではなく、十分に楽しめたのですが、前作に比べると感想が薄くなってしまう
しかし、兄弟の話が全く出てこなかったので、これはこれ一冊だけで楽しめるようになってました

「夜が来る前に」
ヒロインが子持ちの未亡人で前夫に心を残している（愛しているわけではなくとも）という設定は苦手なので、どうかな？っと警戒しながら読みはじめました
ああーイヴ、格好良く成長して……美男子で強くて頭が良くて優しく素直
欠点は私生児ということ。私生児だから虚栄心がなく、どこか自分の存在が不安定
だから完璧な外見で完璧な性格なのに「飢えてる」んですよね。その渇望がまた、彼のステキな所です
この話が好きな最大の理由はイヴにつきます
大領主テュレの口車に乗らず対等にやり取りをするとことか、前作のヒーロー、クインがまんまと乗せられざるを得なかったのを考えると、かなり爽快です
結果論的にはティレの思う通りになるんだけども、それはけしてテュレの為でも自分の為でもない
なんだけど、ヒロインが好きになれず…最初から最後まで残念でした
うーんーー；子供が実はヒーローの子だったとう設定の子持ち未亡人以外で好ましい子持ち未亡人ヒロインを思い出せない
子持ち未亡人フィルターが私の目にかかってしまうのかな
何にしてもヒーローが高潔で魅力的な作品です
しかし、アンリーズが生きてることをもっと早く教えてやれよと思わずにはいられませんでした
クインもテュレも教える機会はいくらでもあっただろうに