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「無慈悲な王に手折られし薔薇」 アン・スチュアート [MIRA文庫]

「愛と享楽のローハン子爵家」などというシリーズ名が付いていますが、順調に刊行してもらえるのだろうか。

アン・スチュアートのコンテンポラリーは読んだことがないので、作家の持ち味とか、魅力とかは説明できませんが、前回読んだ作品の放蕩ヒーローの性格や価値観が最後までぶれなかったのが良かった。
女は男で変わるけども、男は女では根本的なところは変わらない。男を変えるのは経験だと思っているので、その私の考えに合っていたんだと思う。なので、アン・スチュアートのヒストリカルということで、見つけた瞬間衝動的に買ってしまったのだ。
正直、かなり期待して買いました。

今作、期待を裏切らないヒーローの捻くれ者ぶりと、予想外の献身的な所が良いです。
40歳を目前にして人生に疲れていたし、放蕩が過去の記憶を紛らわせてくれている間に、時間が過去を過去のものとしてくれていたのではないかと思う。
だから心にエリナーが飛び込んでくる余地があったのだろう。
色々な意味で理想ではないし、ものすごく不器用で天の邪鬼なヒーローで、ヒロインにメロメロなくせにそれを絶対に表に出せないヒネたところがど真ん中でした。

でも、主人公たちの設定から、人を選ぶ話です。
タイトルから想像するのと、大分内容が違います。
全然エロティックじゃないし……乱交パーティがエロいだけ?、
良く考えるとヒロインが物凄く不運だし……最後なんて、倫理的にかなりひどい状況だよねえ><
俺様ヒーローと生娘ヒロインの話だと思ってたし……なにせタイトルが「無慈悲」な王に「手折られし」薔薇、なもんで。
最後の最後まで甘い雰囲気にならないし。最後まで読んでも全く甘い所がないし……タイトルのような甘美な感じがしなかった。
という感じの話です^^;
完全無欠のハンサムヒーローや真面目で傲慢で責任感の強いヒーローにあまり魅力を感じない、私と思考の似た方にお勧めの作品かな。

この後、イギリスに帰れないジャコバイトであるフランス貴族のローハンが、21年後のフランス革命でどのような運命を辿るのか、なんてことを考えると切なくてやりきれなかったりします。
シリーズはローハンの孫辺りの話なのかな?それともローハンの親族の話?と、思いつつ、続きがMIRA文庫から出ることに期待です。

追記↑なんてことを考えてたんですが、エピローグが作者のHPで無料公開されてますね^^;
http://anne-stuart.com/epilogue-ruthless
興味のある方どうぞ。
英語苦手な方、左上の「日本語訳のメモ」のブログに日本語訳アップしてみました。
やはり英語苦手な私なのでお目汚しって感じですが><


無慈悲な王に手折られし薔薇 (MIRA文庫)


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