SSブログ

マーガレット・ムーア 「戦士に愛を」シリーズ その3  …HS-54「12日目の夜に」(騎士たちのクリスマス)HS-123「長き旅の終わり」HS-148「気高き騎士」 [HQヒストリカル]

HS-54 「12日目の夜に」(「騎士たちのクリスマス」収録)
1226年
ヒロイン:ジゼル   ヒーロー:マイルズ・バクストン
二人とも若いんだろうなあ
と思わせる内容でした
お互いに思ってることも考えてることも青くって^^;
特にヒロインのジゼル。結婚した友達が遊びに来ないからって夫に縛られてると考えるなんて、どれだけ結婚不信なんだ……
これが長編だったら、ヒロインにウンザリしてストレス溜まりまくっただろうけど、短編なのでそういうこともなく、さらりと楽しんで読めました
ジゼルの行動や行動原理には全く共感できませんでしたが><
そうそう、この話、テリー・ブリズビン「悪魔に魅せられて」(「春色の花嫁」収録)を思い出しました
こっちの作品の方が古いと思うけど
ヒーローがヒロインを想って自由を与えることで愛を示し、ヒロインはその行為に愛を返すという話は短編向きなんですかね
さて、主役の二人とも「戦士に愛を」の今までの話に直接は関係ありません
とはいうものの、世界観、登場人物の繋がりがあるので「戦士に愛を」シリーズの一つですね
ヒロインのジゼルがこれ以降の作品に出てくるヒロイン達と同じように花嫁修業の先生であるレディ・キャサリンに師事していたということ
城の客人にジョージ・ド・グラマシーがいるということの2点だけの接点なんですけどね
ていうか、ジョージってばドゲール男爵の臣下の誓いからは解放されたということ?



HS-123 「長き旅の終わり」
1227年
ヒロイン:アイリアス・ドゥゴール   ヒーロー:ジョージ・ド・グラマシー
21年前の「約束の地へ」で登場した時に既に騎士だったし、15年結婚から逃げていたというので、どんなに若くても40歳ぐらいだと思うんだけど……ユーリーンと同じか少し若いぐらいとフリーサが考えていたから、へたすりゃ45歳ぐらいだよ><
40代には思えないし、もしそうなら、アイリスは何才なんだ?という疑問が^^;
だって、お互い子供の時に遊んでるらしいし、最後にアイリスに会った時にジョージはムラッときてる(藁)わけだから、そんなに年齢差がないと思うんだよね。そう言えば、作中でユーリーンが師匠だと言ってたなあ……やっぱりジョージはもっと若いのかな?
そのアイリスは結婚適齢期ということなので行ってても23歳ぐらいだと思うんだけど。下手するともっと若いかも
更に、2月にドゲール男爵から暇をもらったってジョージが説明してたけど、「12日目の夜に」のクリスマスはどうして男爵の所にいなかったのか……なんて疑問も^^;
それはそうとして、めかし屋の怠け者だなんて、サーと呼ばれるヒーローとしては珍しいタイプでした
反対にヒロインのアイリアスは野獣系です^^;
始まりは美女と野獣ならぬ、バーバリアン(野蛮人)と貴公子って感じです。でも、マーガレット・ムーアのヒロインらしくとても素直で健気です
普通の女の子が男の子として育てられちゃったって感じで、本人は根はとても女らしいと思うのね
惚れた相手のために自分が変わろうとするのは、やっぱ女の特長だよね
で、貴公子かと思っていたジョージは自分のことを獣と思っています
まあ、自制心のタガが外れると理性も道徳心もなくなり、衝動のまま行動するその姿は確かに野獣かも
外見や振る舞いに反して、考え方も直球で浅いし……ジョージの方は根が衝動的で破壊的なんですよね。それを経験と自制心で何とか抑えているんです
結局は美女と野獣ということで^^;
ヒロイン、ヒーロー共に成長しきれない未熟な所(特にジョージね)があって、物語は面白かったです
ロマンス小説といえど、主人公が成長する話は楽しく読めますね



HS-148 「気高き騎士」
1228年
ヒロイン:リアノン・ディレイニア(「約束の地へ」で次男が丁度生まれるところだったので、24歳ではないかと推測)
ヒーロー:ブライス・フレシャット(彼も若い気がする)
一作目から27年も経っているんですね
エムリスも56歳ぐらいで、もう成人した3人の子持ちだしねえ
ということで、ここから、ディレイニア家の物語が続きます
ヒーローは「孤独な領主」で登場したガブリエラの兄、ブライスです
前回登場時に借金を返すための金貨を持っていたはずですが、すべてドゲール男爵への借金返済に充てられたのかな?
今作では一文無しのハンサム貧乏戦士での登場です
身一つで父親の借金を返せるぐらいの額を貯めたブライスですから、腕がものすごく立つことは前作で気づいても良さそうなものでした
しかしこの話、物凄くもどかしいんですよね
ウェールズの文化に詳しくないブライスがサーの称号と領地を餌に騙されて悪事に手を貸すというお話なんです
本人はどこか違和感を感じながらも、ウェールズ語が分からないし、第一印象でリアノンがキンヴェリンに好意を持ってると思ってる上に婚約していると思い込んでるので、誘拐に手を貸しちゃうんですよね
ブライスをおバカと思うか、生真面目と思うかで話を受け入れられるか入れられないかが決まると思います
でも、父親のエムリスもロアンナを誘拐したしねえ。ブライスが気づかないのも仕方ないのかなあ
この作品、因果応報というか、「剣と竪琴」をオマージュにしてるのかな
しかし、ブライスがこの勘違いに気づくまでが長い!それに、リアノンとの接触が少ない気がする
更にはロマンスがちょっと物足りなかったです。求愛も結局リアノンからだ……ブライスはキスするので精いっぱいといった感じでした
でも欠点だらけの美形ヒーローは嫌いじゃない。ちょっと陰気な雰囲気だったけど^^;
リアノンはちょっと軽薄で、好きではないタイプのヒロインでした。まあ、作中エムリスも言ってるように、性格はお父さん似なので仕方がないのかな
ロアンナの誘拐にしろ、結婚にしろ、エムリスもかなり衝動的だったもんなあ
そうそう、ドゲール男爵にはとことん嫌われてた彼ですが、ディレイニア男爵には好意を持ってもらえたようです


さて、今作は懐かしのヒュー、ユーリーンが登場です
更にはエムリスの息子グリフィズ、キンリクの息子ディランも顔見せしています
次作以降が楽しみです

騎士たちのクリスマス (ハーレクイン・ヒストリカル・ロマンス)

騎士たちのクリスマス (ハーレクイン・ヒストリカル・ロマンス)

  • 作者: スザーン バークレー
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 新書



長き旅の終わり−戦士に愛を (ハーレクイン・ヒストリカル)

長き旅の終わり−戦士に愛を (ハーレクイン・ヒストリカル)

  • 作者: マーガレット ムーア
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2001/11
  • メディア: 新書



気高き騎士−戦士に愛を (ハーレクイン・ヒストリカル)

気高き騎士−戦士に愛を (ハーレクイン・ヒストリカル)

  • 作者: マーガレット・ムーア
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 新書



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。