「空色の瞳の異邦人」「銀色の草原の約束」「瑠璃色の衣の花嫁」 エリザベス・ヴォーン [ヴィレッジブックス]
三部作まとめて読むことをお勧めします。なぜなら、一冊で完結していないし、「銀色の草原の約束」がとても重くて辛い話だから。
「空色の瞳の異邦人」
ザイ国の王女ララとファイアーランドの将軍キアの物語です。
キアがララに惹かれる理由、ララがキアに惹かれて行く過程はとても良かったです。
ヒストリカルではなく、ヒロイックファンタジーですが、ノリとしてはパラノーマルよりもヒストリカルに近いです。
文化の違いからくる価値観の違いとか、丁寧に説明されているし、ララの一人称なので、全く知らない文化への違和感や戸惑いがとても分かりやすかったです。
ザイ国はヨーロッパ、ファイアーランドはモンゴルのイメージを持って読んでました。
ファイアーランドの世界観が馴染がなく、倫理的にも受け入れにくい部分もあるのですが、設定は表面的でなく、細かく練られていて良くできた世界だと感じました。
完全一人称なので、何となく予想はしていても、徐々に明らかにされていく事実にドキドキして読む手が止まりませんでした。
この作品、ロマンス小説というより、少女マンガにありそうな感じでとても読み易かったです。
三部作の一部ですが、まあ、この作品に関しては、まだ単独でもなんとか読めるかな。
以降の作品は完全に続いています。
「銀色の草原の約束」
テーマが重いです。
ララの自惚れ、自信過剰、驕りが主題になっていて、手遅れになって初めて、自らの愚かさに気づくことになります。
主人公は間違いを乗り越えて成長しないといけないことは分かるし、成長のない物語ほど面白くない話はないのも確かなので、ストーリー展開としては面白いし次作に続いていく重要な部分なのだとは理解できます。
ですが、それを求めてロマンス小説を読む人はいないのも事実で、だからこそ悲惨な事態を引き越したララの驕りが重くて、読み続けるのが辛くなるんですよね。
事態が事態なので、キアとの関係もあまりラブラブしていないし。いや、前作よりはラブラブしてるか……。
少女マンガだから……と思いながら読んでました。少女マンガのカテゴリーなら納得できてしまえる内容なんですけどね。
単独では読んではいけない作品です^^;
必ず最終巻とセットで読みましょう。
「瑠璃色の衣の花嫁」
ウォープライズの真価を問われる最終巻です。
色々と驚きの展開――キアのお母さんらしき人やマーカスの元連れ合いが出てきたりと、色々あったりします。
ララ視点でしか物事を見られないので気になることもありつつ、きちんとすべてに答えが出ていて、物語の最後に相応しい話になっていました。
主人公のララは今まで通りララだし、キアも今まで通りキアです。
いや、キアは反対に背負うものがなくなって、若干、行動が感情的で活動的になってるかも。
二人がラブラブなので、そこは安心して読めました。周囲の人々も仕方ないなあと呆れながらも見守ってる感じ。
文化や価値観の違いが二人の未来がけして明るいだけではないことを示唆しているけれども、互いに互いの違いを受け入れようとしている主人公達が素敵でした。
ヒロイックファンタジーとして読みごたえのある三部作でした。
シリーズ名はウォーランド年代記になるのかな? 向こうではChronicles of the Warlandsシリーズと言うんですね。スピンのヒースとアティラの話らしい「WarCry」の邦訳も期待しています。
「空色の瞳の異邦人」
ザイ国の王女ララとファイアーランドの将軍キアの物語です。
キアがララに惹かれる理由、ララがキアに惹かれて行く過程はとても良かったです。
ヒストリカルではなく、ヒロイックファンタジーですが、ノリとしてはパラノーマルよりもヒストリカルに近いです。
文化の違いからくる価値観の違いとか、丁寧に説明されているし、ララの一人称なので、全く知らない文化への違和感や戸惑いがとても分かりやすかったです。
ザイ国はヨーロッパ、ファイアーランドはモンゴルのイメージを持って読んでました。
ファイアーランドの世界観が馴染がなく、倫理的にも受け入れにくい部分もあるのですが、設定は表面的でなく、細かく練られていて良くできた世界だと感じました。
完全一人称なので、何となく予想はしていても、徐々に明らかにされていく事実にドキドキして読む手が止まりませんでした。
この作品、ロマンス小説というより、少女マンガにありそうな感じでとても読み易かったです。
三部作の一部ですが、まあ、この作品に関しては、まだ単独でもなんとか読めるかな。
以降の作品は完全に続いています。
「銀色の草原の約束」
テーマが重いです。
ララの自惚れ、自信過剰、驕りが主題になっていて、手遅れになって初めて、自らの愚かさに気づくことになります。
主人公は間違いを乗り越えて成長しないといけないことは分かるし、成長のない物語ほど面白くない話はないのも確かなので、ストーリー展開としては面白いし次作に続いていく重要な部分なのだとは理解できます。
ですが、それを求めてロマンス小説を読む人はいないのも事実で、だからこそ悲惨な事態を引き越したララの驕りが重くて、読み続けるのが辛くなるんですよね。
事態が事態なので、キアとの関係もあまりラブラブしていないし。いや、前作よりはラブラブしてるか……。
少女マンガだから……と思いながら読んでました。少女マンガのカテゴリーなら納得できてしまえる内容なんですけどね。
単独では読んではいけない作品です^^;
必ず最終巻とセットで読みましょう。
「瑠璃色の衣の花嫁」
ウォープライズの真価を問われる最終巻です。
色々と驚きの展開――キアのお母さんらしき人やマーカスの元連れ合いが出てきたりと、色々あったりします。
ララ視点でしか物事を見られないので気になることもありつつ、きちんとすべてに答えが出ていて、物語の最後に相応しい話になっていました。
主人公のララは今まで通りララだし、キアも今まで通りキアです。
いや、キアは反対に背負うものがなくなって、若干、行動が感情的で活動的になってるかも。
二人がラブラブなので、そこは安心して読めました。周囲の人々も仕方ないなあと呆れながらも見守ってる感じ。
文化や価値観の違いが二人の未来がけして明るいだけではないことを示唆しているけれども、互いに互いの違いを受け入れようとしている主人公達が素敵でした。
ヒロイックファンタジーとして読みごたえのある三部作でした。
シリーズ名はウォーランド年代記になるのかな? 向こうではChronicles of the Warlandsシリーズと言うんですね。スピンのヒースとアティラの話らしい「WarCry」の邦訳も期待しています。
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