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「塔の上で愛を聴かせて」 エロイザ・ジェームズ [ライムブックス]

「塔の上で愛を聴かせて」 エロイザ・ジェームズ

おとぎ話シリーズの4作目です。モチーフは「ラプンツェル」です。
ヒーローはスコットランドのキンロス公爵ガウアン。ヒロインはイングランドのギルクリスト伯爵令嬢のエディス。
ガウアンの一目惚れの物語ですが、結婚生活が話のメインです。
特筆すべきはヒーローが22歳と若い!
そして傲慢ではあっても真面目で誠実な人柄なので、生まれた時から婚約者がいる身の上では他の人と性的な関係を持てなかったらしいヒーローです。その婚約者は一年前に病で亡くなってます。
ということで、久しぶりに読みました。童貞ヒーロー。
親の所為で、主人公達が結婚に対してトラウマを持っている中で、初夜の時点で二人とも初めてということで、後々引きずる問題が起こってしまいます。
これに関しては、どっちもどっちかなあ。若くて童貞なら、ガウアンの方は仕方ないよなあって思っちゃいました。だって、まだ22歳よ?
そしてラスト。雨の中、塔の外壁を4階まで登って行くガウアンに関しては、それも肋骨骨折中、左手首もどうやら骨折中、全身打撲だらけの状態で、確実に人間業じゃないですが、イングランド人だとリアリティないですが、ハイランド人なら有りだとみんな納得してしまえるのだろうか。
ラプンツェルを彷彿とさせるのは終盤のエディスが塔に閉じ籠った部分ですね。それ以外はラプンツェルって感じのストーリー展開ではありませんでした。
同時進行の、ギルクリスト伯爵とその若い妻ライラとの破綻しかけている夫婦生活の物語も良かったです。伯爵の内面が直接描かれていないだけに、想像の余地があって楽しかったです。


読み始めた時は気づかなかったのですが、これ、ラズベリーブックス発行のジュリア・クインの「大嫌いなあなたと恋のワルツを」と、お互いにスピンオフっぽくなってる。
チャタリス伯爵マーカスとウィンステッド伯爵ダニエルが友人役で出てるのです。かなりしっかりと。
前半の舞台がマーカスとホノーリアの結婚式なので出てくるのは当たり前なのですが、ちょっと嬉しくなっちゃいました。
「大嫌いなあなたと恋のワルツを」を読んだ時、意味ありげなキンロス公爵と婚約者イーディスが気になって、過去の作品を探してみたりしたんですよね。見つけられなかったけど。そりゃそうだよね^^;
向こうではアイリス・スマイス-スミスがチェロ奏者なので、エディスと親交があるくだりが描かれています。
思わずほくそ笑んじゃいます。

塔の上で愛を聴かせて (ライムブックス)

塔の上で愛を聴かせて (ライムブックス)

  • 作者: エロイザ ジェームズ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2014/07/10
  • メディア: 文庫



大嫌いなあなたと恋のワルツを (ラズベリーブックス)

大嫌いなあなたと恋のワルツを (ラズベリーブックス)

  • 作者: ジュリア・クイン
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2014/06/10
  • メディア: 文庫



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