HS-238「不名誉な噂」リン・ストーン HS-273「愛は荒野をめぐる」ヘザー・グレアム

せっかくのゴールデンウィーク初日から風邪を引いて寝込んでしまいました＾＾；
そのお陰？か、久しぶりにハーレクインヒストリカルを連続で読みました


「不名誉な噂」 リン・ストーン
中々出来の良いミステリーロマンスでした
リージェンシーより少し後の時代19世紀中ごろが舞台です
1ページ目に１８５８年となっていますね＾＾；私、見落としていました。リージェンシーだと思い込んで読んでたんです
文中、長距離移動が馬車ではなく汽車での移動がメインだったのであれっと思った次第です
たかだか４０年で社会がころっと変ってしまうのが近代ですが、社会通念はそうそう変らないということなのかしら
だってねえ、ヒーロー＝ニールのヒロイン＝エリザベスに対する偏見やエリザベスの結婚しないとニールから逃げる理由がリージェンシーっぽかったんだもの
でもよく考えると、伯爵であるニールの友人でロンドン警視庁警部（と訳されてるのでスコットランドヤード?）のリンディが主要人物なので、リージェンシーでないのは一目（一読？）瞭然だったんですけどね
英国の警察機構の歴史をあまり知りませんが、今までリージェンシー作品できちんと身分の保証された警官が出てきたことがなかったんですよね
ボウストリートの私設警官は良く出てきますが……
ということは１９世紀の中ごろに警察機構が作られたのかなあと思います
一人に青年が殺され、ヒロインが命を狙われる。犯人は誰だ！？的な話です
ミステリー部分がうまくまとまっていました。
犯人は推理小説としてはありきたりな感じですが、ちょっとした驚きがあって「ええ！それは考えなかった！」と思ってしまいました
ロマンスは前述してるようにリージェンシーっぽい気がします
でも、ぐでんぐでんに酔っ払っているニールを押し倒す純潔のエリザベスにはびっくりです＾＾；
その結果にもびっくりです。終わった後自分で処理するなんて……＞＜
そして、何故覚えてないかな！とニールに対して憤慨しつつ同情してしまう
とまあ、結構楽しめました
後半のエリザベスの往生際の悪さには呆れますけどね



「愛は荒野をめぐる」　ヘザー・グレアム
ヘザー・グレアムは読んだことがなかったのでちょっと避けていました
時代も南北戦争（Civil War）時代で、絶対暗いと思っていましたし……
まあ、予想通り暗かったです＾＾；
１８６２年から始まります。こちらも１９世紀中ごろの作品です
この時代のアメリカを舞台にした作品で明るい作品を読んだことがないんですよね～
今まで読んだ中では南軍ヒーロー話が多いかな？そんなに読んでないけど……
南軍ということは敗軍の兵士なんですよね。だからどうしても暗くなっちゃう＞＜
戦い自体に未来の希望がないんだもの
その上、戦ってる相手は元々合衆国軍での仲間。戦争に対する葛藤も単純なものではない
明るい要素がないんですよーー；
でもこの時代を背景にした物語は嫌いじゃないんです
ただ、ストーリーが重くて、精神的に健康な時でないとしんどいというか……実際に辛かったです
無口で何を考えているのか分からないヒーロー・コールとそのコールに振り回されるクリスティン
お互いのやり取りにストレスは溜まるし、クリスティンの周りの人達の態度にもストレスが溜まりました
英国のロマンスを読んだ後だったからかなあ
この時代のアメリカの女性って立場が軽いんですよね
まあ、虐殺、強奪、強姦何でもありの時代背景であり、場所であるから仕方ないのかなあとは思いますが、とにかく乙女の純潔の扱いが軽い
リージェンシーを何冊か読んだ後にこの時代の作品を読むとギャップに戸惑うことがあります
今回もそうだったのかも。だからロマンス部分に無意味にストレスが溜まったのかなあ
ストーリ展開はとても良いんですよね
ぐいぐい引き込まれます
泥臭いロマンスが平気な人向けかも
後、背景の南北戦争についてきちんと描かれているので勉強になりましたね
何処までが実在の人物なんだろうと、思わずくぐってみたり＾＾；面白かったです

不名誉な噂 (ハーレクイン・ヒストリカル・ロマンス)

• 作者: リン ストーン
• 出版社/メーカー: ハーレクイン
• 発売日: 2005/12
• メディア: 新書

愛は荒野をめぐる (ハーレクイン・ヒストリカル・ロマンス)

• 作者: ヘザー グレアム
• 出版社/メーカー: ハーレクイン
• 発売日: 2006/12
• メディア: 新書